Vol.46 痔と生活習慣

Q. 痔の発症には生活習慣が関係していますか。

A. 痔の発症や悪化には、生活習慣が大きく関わっています。痔核は次のような原因で起こり、悪化します。

①便秘のために強くいきむ・トイレの時間が長い
 便秘になると硬い便がたまって、肛門を傷つけたり、排便時の強いいきみのため、肛門付近にうっ血をきたします。また下痢は肛門を刺激し不潔にもなり、細菌感染が起こりやすくなります。

②長時間同じ姿勢をとる
 座りっぱなしや立ちっぱなしでいると、肛門のうっ血を生じることがあります。長時間の運転や座りっぱなしの作業などの際には、時々軽く体操などして、血行を良くすることが大切です。

③腰を冷やす
 腰を冷やすと肛門の血行が悪くなります。入浴すると体が温まり、血行が良くなります。また清潔にもなりますので、入浴は痔の一番の予防・治療法です。

④妊娠や出産
 妊娠しておなかが大きくなると、子宮が周囲の血管を圧迫するので、肛門の血管がうっ血します。出産の際に強くいきむことも、痔核を誘発します。

⑤お酒や香辛料のとりすぎ
 酒などのアルコール類、コショウ、からしなどの香辛料は肛門を刺激し、うっ血をきたします。

Q. 便秘になったら下剤を買って飲んでもいいですか?

A.下剤により依存症になることがあるため、生活習慣や食事で便秘を改善するか、医師の処方による下剤の服用をお勧めします。

山本醫院

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