Vol.17 いぼ痔の注射治療 ―注射は腕にするのですか?―

Q. いぼ痔を注射で治す方法があると聞きました。注射は腕にするのですか?

A. 注射治療というと、通常腕に注射することを想像されると思います。しかし、いぼ痔に対する治療は、痔そのものに注射する方法です。いぼ痔は、医療的には痔核と呼ばれ、痔核は、歯状線を境に内痔核と外痔核とに分けられます(図)。注射は内痔核に対する治療法で、痔のふくらみに直接治療薬を注射します。

Q. どうして注射で治るのですか?

A. 治療薬は、硫酸アルミニウム・カリウムタンニン酸(頭文字をとって、ALTA注とも呼ばれ、商品名はジオン注です)が主成分になっています。ALTA注を痔核内に投与することで、無菌性の炎症を引き起こし、炎症が治っていく過程で、痔のふくらみは硬く小さくなっていきます。また、投与直後より血管が収縮し、痔核への血液の流れが減ることで、出血も止まります。一方、タンニン酸は、硫酸アルミニウムカリウムの薬理効果を調節することにより、二次的な組織の障害を軽くする効果があります。つまりALTA注は、内痔核を切らずに注射のみで小さく硬くすることにより、脱出や出血などの症状をなくしてしまう治療法です。

Q. 注射は、痛くありませんか?

A. 内痔核のできる部分は、痛覚という痛みを感じる感覚がないところなので、通常、注射の針を刺したり、薬を注入する時に痛みは感じません。

Q. 外痔核も注射で治りますか?

A. 外痔核のできる部位は、皮膚と同じ組織なので、注射を打つことはできません。内痔核と外痔核を伴っている場合は、内痔核に注射し、外痔核は切除する方法(ALTA併用療法)が主流になっており、治療成績も良好です。

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