Vol.16 自然災害とエコノミークラス症候群―助かった命を失わないために―

自然災害で被災して避難所生活や車中泊をしている人が、急に呼吸困難に陥ったりするエコノミークラス症候群。長時間、座りっぱなしになっているため、足の血液がうっ滞して血のかたまり(血栓)ができて、それが心臓から肺に流れて、肺の動脈が詰まってしまうことがあります。そうなると肺から酸素を取り込めなくなり最悪の事態を招くこともあります。昨年の西日本豪雨災害でも、県内の避難所で超音波検査をした際、約8%に足の静脈に血栓ができていました。この血栓は予防することができるため、以下に予防方法を記します。

①まず長時間座り過ぎないようにすることがとても重要です。避難所の床に直接シートを敷いた上で生活すると、立ち上がることが難しく、億劫になりがちです。それを避けるためには簡易ベッド(段ボールベッドなど)が有効です。
②血液が濃くならないように適度な水分をとる。
③アルコールをひかえ、できれば禁煙をする。
④ゆったりした服装をし、ベルトをきつく締めない。
⑤時々深呼吸をする
⑥眠るときは足を上げる。
⑦そして左図のような、足の運動が大切です。足をこまめに動かす。足首を曲げ伸ばしして上下に動かす。かかとの上げ下ろし運動をしたり、ふくらはぎのマッサージをする。歩行をする。長時間自動車のシートに座った姿勢で眠らない、などを心がけてください。そして、助かるはずの命、助かった命を守ってください。

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