もしもライフラインが地震等でSTOPしたら…
曙小学校で防災教室
9月12日、福山市立曙小学校(曙町/中谷充布校長)でライフライン防災教室が行なわれた。
災害などで水道、電話、ガス、電気が止まったらどうすべきか。
4年生76人が市内のライフラインを担う4事業所から、いざというときの対応や備えを学んだ。
【ライフライン1:電気】中国電力(株)
地震で家から逃げるとき漏電、火事を防ぐためにブレーカーを落としてと訴えた。
子どもたちだけで家にいることもある。家のどこにブレーカーがあるか知っているか、自分の手が届くかも確認してなどと呼びかけた。
【ライフライン2:水道】福山市上下水道局
1人1日3ℓの水が必要なので×3日分の水の備え、容器の備えを呼びかけた。
試しに、水が10ℓ入ったポリタンク(10㎏)を持ち上げて運べる子はそういなかったが、6ℓの水を背負えるリュック式の給水袋(6㎏)なら子どもたちでも比較的楽に背負って運ぶことができ、両手が使えるので助かると紹介した。
下水道につながる災害用マンホールトイレは、緑町公園にある。
場所を覚えておいて。
【ライフライン3:ガス】福山ガス(株)
地震が起きたらすぐ火を止めなくてはと思われてきたが、震度5以上の地震で外のガスが自動で止まるようになっているので、まずは身の安全を確保してから慌てずに火を消して。
その後、空気を入れ替えたいときは、火花の元になる換気扇等のスイッチ等を入れないでとアドバイスした。
【ライフライン4:通信(電話)】NTT西日本(株)
NTT西日本では、公衆電話の使い方を伝授。
災害時には、よく携帯や固定電話がつながらないことがあるが、公衆電話は災害時に通信制限がかからず、停電時もNTTが直接給電するため使用できるという大きなメリットがある。
だが、多くの子は公衆電話を使用した経験がない。「先に受話器をあげる」ことができず、入れたお金が戻ってくる、つながらない、という児童がほとんどだった。
さらに、携帯や電話の画面に表示される宛先(たとえば、おかあさん、とか)にかける子は、家の番号や親の携帯番号を覚えていないことがあり、公衆電話とお金があっても、かけることができない。せっかくの災害用伝言ダイヤル「171」に自分のメッセージを残そうと思ってもできないケースがある。
他にも、近所や学区内のどこに公衆電話があるか、知っておいてと、おとなにも通じるアドバイスをした。
4つのライフラインの備えを体験した女子児童は「災害に備えるために、初めて知ったことがたくさんあった。伝言ダイヤルなどもできると家族に伝えておきたい」と真剣な表情をみせていた。