INTERVIEWEE
まいどおおきに食堂 福山新涯食堂
(まいどおおきにしょくどう ふくやましんがいしょくどう)
店長 沖 英和 さん(36)
新涯食堂のスタイル
肉じゃがやわかめ酢など、ずらりと並んだ「おふくろの味」。そこから好きな皿を選んでトレーに乗せ、自分好みの1食分を完成させたら会計へ。独特の飲食スタイルが定着した、福山新涯食堂の店長・沖さんは「特に人気があるのは、煮サバと卵焼きですよ」とすすめてくれた。島根県産コシヒカリの釜炊きごはんや豚汁との相性も抜群だ。なんといっても、そのごはんの美味しさは格別。「基本的にその日の朝精米して、2升ずつ炊き上げます。お米がメインで、おかずは、ごはんを美味しく食べてもらうため、と思ってもらってもいいくらい、力を入れているところです」。
衛生面は今、特に気を配っているとのこと。1皿ずつ全てラップをかけ、トングなどは頻繁に消毒をする。レジではクリアカーテンをおろし、キャッシュトレー式にするなど徹底している。
持ち帰り・宅配・ドライブスルー
もともと何でも持ち帰ることができ、晩ごはん用のおかずを1品買って帰る、というニーズも高いお店だが、最近は特にテイクアウトの比重が増えたそうだ。電話で注文しておけば、滞在を最小限にすることができ、弁当・オードブルも頼むことができる。
配達も手がけ始めた。エリアは車で10分圏内。3千円以上まとめて購入すれば宅配料金もかからない。基本的に沖さんが出向くので、配達希望時間に余裕をもって伝えるといい。
今月19日からは、平日お昼に駐車場で3種類のお弁当販売も始める。「ドライブスルー感覚でご利用ください。また行きたくなる料理とサービスは自分にとってのテーマで、スタッフに指導する時も、自分がされたら嬉しいことは?とお客様目線のサービスを考えて、実行することを大切にしています」と語る。
厳しい状況下でも変わらない夢
昨年3月から同店店長を務める沖さんは、接客業や現場仕事などを経験し、20代半ばで「自分は料理する時間が好き。これを仕事にしたい」と飲食業界へ。「まず、福山で食べ歩き、ここで働きたいと思いました」と、海老蔵やすだちやを経営する因島青果に就職した。「生まれてから22歳まで因島にいたこともあり、故郷との縁も感じました」。ここで3年半、その後は洋食店、同食堂系列の別店舗副店長を経て現職。飲食店に勤め続けるなかで、仕事へのやりがいを高めていった。
コロナ禍で飲食店経営はおそらく誰も経験したことのないほどの逆風にさらされているが、休日はオリジナルレシピを考えることが多いと言い、「こんな料理が食べたい、など気軽に声をかけてくださいね」と常にひたむきだ。その先にあるのは「いつか自分のお店をもちたい」という夢。「多分ずっと先、定年した後」と思い描き、厳しい状況下でも、夢を膨らませ続けている。
INTERVIEWEE DATA
まいどおおきに食堂 福山新涯食堂
(まいどおおきにしょくどう ふくやましんがいしょくどう)
広島県福山市新涯町1-24-36
TEL:084-981-3356