INTERVIEWEE
株式会社QOLサービス
介護事業部 統括責任者 鈴木 加奈 さん(45)
理念を形にする現場
総合介護施設「ありがとう」を運営するQOLサービスは、グループ会社アクティブワンを含め約400人が働く介護事業者。「ありがとう」の敷地はサッカーコート約3面分。その中に高齢者住宅、グループホーム、リハビリ特化型や認知症対応型など多様なデイサービスを備え、「住む・泊まる・通う・訪問する・相談する」といった機能を一体化させた“介護のビレッジ”を形成している。
この「ありがとう」全体を統括する鈴木さんは、「介護は特別な誰かの話ではなく、誰の身にも起こりうること」と語る。その上で掲げるのが「介護は感動創造業」という理念だ。生活を支えるだけでなく、その人が叶えたかったことに寄り添い、ともに喜びを分かち合う。新人研修では必ず「自分なら、どんな人に介護をしてもらいたいか」と問いかけるという。技術の前に、人としての在り方を問う姿勢が、現場で実践されている。
働く人の幸せが介護の質を高める
同社は離職率5%以下を15年連続で達成。福利厚生は50種類以上、有休取得率は100%を維持している。全社員の誕生日にプレゼントを贈る制度もあり、「毎日誰かを祝っている感覚です」と鈴木さんは笑う。
背景にあるのは、「まず職員自身が幸せで、感動できる人であってほしい」という願い。介護は大変という印象が先行しがちだが、利用者が生きがいを見いだし、家族が笑顔になる瞬間に立ち会える仕事でもある。「人生の集大成の時期を“光のある時間”にできるかどうか。ここに、この仕事の醍醐味があります」と力を込める。
子どもの頃に見た“輝く背中”
鈴木さんがこの仕事を志した原点は、小学生の頃にさかのぼる。認知症の親戚と花見に出かけた際、寄り添う職員の姿が「キラキラして見えた」。誰かを支える仕事に就きたいー。少しでも早く現場へ出たいー。そう考えて医療ではなく、介護の専門学校へ進学。病院併設のグループホームで10年経験を積み、結婚後、同社へ入社した。現在12年目。昨年から統括責任者として、職員の声に耳を傾けながら組織運営に携わる。地域との関わりも重視し、月1回の「ありがとうカフェ」や、施設外でのイベント「春日池マルシェ」を開催し交流の輪を広げている。
施設名の「ありがとう」には、「有り難い=めったにない出会い」という意味が込められているそうだ。「一人ひとりの人生を尊重し、出会いに感謝する。感動を生み出し、クオリティ・オブ・ライフ(QOL /生活の質)を高めていくこと、その積み重ねを続けたいと思います」。職員のQOLにも心を配りながら、地域を支える歩みを進めている。
INTERVIEWEE DATA
株式会社QOLサービス
福山市春日町浦上1205番地
TEL:084-948-0439

