Vol.27 痔(じ)の 日帰り手術について

Q. 痔の日帰り手術について教えてください。

A. 日帰り手術は、いぼ痔(内痔核、外痔核)、切れ痔(裂肛)、穴痔(痔ろう)、皮垂(ひすい)、肛門ポリープなどで行えます。
 いぼ痔のうち内痔核には、注射治療(ジオン注・ALTA)を主に行い、局所麻酔下で、約10分で終了します。内痔核に外痔核を合併している場合は、注射治療に加えて外痔核部分を切除する、ALTA併用療法を行います。
 外痔核のうち血栓性外痔核は、「急にお尻が腫れて、痛くなる」特徴があります。今までなんともなかったお尻に、コリコリとした血のかたまり(血栓)が触れて痛みます。座れないなどの強い痛みがあるときには、応急処置として血栓を取り除くと痛みがとれます。5〜10分程度で終了し、腫れもひき、痛みも消失します。痛みがさほど強くない場合には、軟膏や飲み薬で治療します。裂肛(高度なもの)、痔ろう、皮垂、肛門ポリープは、基本的に手術療法になります。午後来院していただき、手術後、1時間くらい様子を観察し、問題なければ帰宅していただけます。
 痔ろうは、できた部位や、ろう管の走行等により治療方法が異なり、日帰り手術の適応からはずれることもあります。
 治療前の正確な診断が、適切な治療につながるので、まず受診していただき、診察や検査を受けていただくことが大切です。
 日帰り手術の麻酔は、基本的に局所麻酔で、不安感が強い場合などには、少し鎮静剤を使用して、うとうとしている間に手術を行う場合もあります。

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