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異業種リレーの『わ』

特集・読み物


2020.4.22

異業種リレーの「わ」No.684 藤福建設有限会社 代表取締役 藤井 宏幸 さん


今回は、「ビリ軒水産」代表、島田 國三郎さんのご紹介により、「藤福建設有限会社(福山市三吉町4-1-21-4 TEL:084-923-6213)」代表取締役、藤井 宏幸さんに登場願いました。


昭和、平成、令和の技術をつなぐ建設会社

 

この道40年

 20歳のときに父のもとで建設業界に入り、丸40年。戦後間もない昭和27年(1952年)に父が創業した会社を、平成6年(1994年)に受け継ぎ、古民家から現代住宅まで、リフォームも新築もオールマイティに請け負ってきました。昭和、平成、令和の住宅の良いところを生かし、強くて長持ちする家づくりを心がけています。

 とりわけ、和風、洋風を問わず、瓦屋根の住宅が得意です。軽量化された近年の屋根も良いのですが、瓦は80年もつという実績がすでにあるので、私自身が信用できるんです。この屋根をしっかり支えるために、柱は太くて強いものを使います。材料は、20年来の付き合いのある、木材の目利きができる小さな材木屋から仕入れています。

 現場は福山市内を中心に、尾道、府中、井原、笠岡など備後全域をエリアとしています。職人は私とキャリア20年の37歳の大工、そして、妻が経理担当をしています。3人だけでは1軒の家を建てることはできませんから、気心が知れていて、腕も人間性も良い、一人親方の力を借りています。


ひと手間が家を強くする

 この40年で、住宅に関する概念や様式は様変わりしました。土間はコンパクトな玄関に変わり、台所はリビングと一体化し、和室のない家も増えました。また、あらゆることが細かく制度化され、特に耐震基準は災害が起きる度に見直され、厳しくなりました。

 しかし私は、耐震については制度にそうだけでは十分とは思えません。ですから、自分が必要と思う壁に「筋交い」を足すことがよくあります。筋交いとは、柱と柱の間に木を斜めにして取り付けるもので、建物を強くする役目を持ちます。筋交いを増やしたからと言って、余計にお金をもらうわけではなく、壁の中なので施主さんも気付きません。こうした、少しの手間で家の〝基礎体力〟を高める工夫をするのが私のポリシーなんです。ただし、家1軒完成させるのに、早くても半年は掛かります。もちろん、施主さんには納得していただいていますよ。

 その甲斐あってか、当社が建てた住宅からは、クレームが入ったことがありません。年末の挨拶に伺ったとき、「20年経つから何か言おうと思うが、何にも言うことがない」と最高の褒め言葉をいただいたこともあるくらいです。そんなお客様が、新しいお客様を紹介してくださるので、私自身、訪問販売や営業はしたことがないんですよ。


あらゆる技術を伝える

 市内のとあるお寺には、私が20代半ばの頃に一人で建てた小さな地蔵堂が残っています。父に作ってみろと言われ、近所の地蔵堂を参考に建たものです。当時は、柱の立て方も瓦屋根の特殊な仕組みもわからず、解体してみたいけれど、そうもいかず…。デジカメもない時代ですから、見て触って寸法を測って、得られる情報は全て書き留めて持ち帰り、一生懸命作りましたよ。やり遂げたときの達成感は、今でも忘れません。この仕事の醍醐味はこれなんです。

 私はこうして父に育てられたので、私もまた、弟子には何でも経験してもらっています。そして、これまでに2人、独り立ちしていきました。和室の改造や床の間のリフォームなど、和風住宅の工事もたくさん経験しているので、どこに出しても恥ずかしくない職人です。むしろ、私の株を上げてくれています。

 現代住宅はすっかり西洋化していますが、将来、和風の家が再び求められる時が来るかもしれません。その時にお客様から頼ってもらえるだけの力を、若い世代に伝えたいですし、実際に伝えているつもりです。今は、新型コロナウイルス感染拡大という、これまでにない厳しい状況です。しかし、これを乗り越え、新たな時代で活躍してくれることを楽しみにしています。無論、私もそうそう弟子たちに負けるつもりはありませんよ。



異業種リレーの『わ』

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