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異業種リレーの『わ』

特集・読み物


2019.11.14

異業種リレーの「わ」No.670 武田石材 代表 武田 寛紀さん

今回は、「株式会社サトウデンキ」の代表取締役、佐藤 公彦さんのご紹介により、「武田石材(福山市沼隈町深草2785-150 TEL:084-987-2660 )」代表、武田 寛紀さんに登場願いました。

 

故人を偲ぶ新しいカタチを考えたい

 

…デザインも請け負う

 昭和25年に祖父が立ち上げた墓石屋を、私が8年前に父から継ぎました。墓石工事がメイン事業で、住宅のアプローチや玄関、土間、寺院の階段や参道など建築石材工事もしています。墓石については、加工された御影石を卸業者から仕入れ、戒名や法名などを彫刻してお墓を施工しています。石材となる御影石の種類は様々あり、その中からお客様の要望に合ったものを指定しています。

 一般的にお墓は四角柱の和型が多いですが、個性的なデザイン墓が増えた近年、弊社でもオリジナルデザインを請け負っています。これまでに私がデザインした中に、町内の寺が所有する直径約1mの球体墓石や、高さが和型墓石の半分ほどのプレート状の洋型墓石などがあります。

 記憶を辿れば、祖父は灯篭も作っており、石をデザインできる人でした。父は測量士という得意分野を生かし、建築石材の仕事を始めました。そして今、土木関係の専門学校を出た私が、祖父と父の両方の仕事を受け継いでいます。


…地道に信頼を築く

 専門学校卒業後は料理人をしたり、鉄工所に勤めたり、土木をしたり…転々としていました。21歳頃、若さゆえの甘えから弊社に入社。その後、修行するつもりで、知人が営む石材店へ転職。他社を知ることで自社の強みを探りたいという気持ちがありましたが、父が体調を崩してしまって3年で戻ることに。それでも、仕事を増やす方法だけは、なんとなく見え始めたところでした。

 お墓を買う人は、必要になった時に、知人や寺院から墓石屋を紹介してもらう流れがほとんどだということに気づきました。それならば、会社の知名度は低くても、「あそこに頼んだらいいよ」と思い出してもらえる存在になろう。自分自身が、周りから信頼してもらえる生き方をしよう。そう決めて、小・中学校のPTAの役員や商工会青年部の部長などを積極的に受け、地域行事にも参加して、様々な人たちとの関わりを増やしてきました。それがプラスに働いたかどうかは、正直なところ分かりませんが、祖父の代から続くお客様に加えて、町内外の寺院や知り合いから色々なご縁を頂くことができて、今があります。

 4年ほど前には、終活カウンセラーの認定を受けました。これまで頂いたご縁を生かし、お墓に限らず、葬儀、保険、介護などあらゆる分野の専門家を紹介する窓口として、地域の人をサポートしていけたらと思っています。


…お墓の未来を考える

 最近は、墓じまいの依頼も増えました。利便性や残された家族の負担を考え、お墓を管理してもらえる寺院などに移そうと考える方々をお手伝いする仕事です。家族葬のように、葬儀自体も簡素化していますよね。都会では通夜も葬儀もせず火葬だけ行なう「直葬」も珍しくありません。私は、お墓や葬儀に関することは、これからますますシンプルに、安価になっていくだろうと予測しています。

 実は、葬儀で骨壷に入りきらなかったお骨を弔う仕事も弊社の大切な業務で、専用の粉砕機械を導入しています。昨今は、粉砕して海や山に撒く「散骨」も選択肢の一つに入っているので、今後、受ける仕事の目的が変わってくるかもしれません。

 最終的には「故人を偲ぶ想いさえあれば良い」という、究極の価値観が広がる可能性もあります。そうなると、「お墓を建てない」という選択をする人も増えてくるでしょう。それは決して、先祖を大切に思わないということではなく、時代の変化を象徴する考えなのだと思います。今は、あらゆる角度からお墓がどう変わっていくかを考え、家族の「心」が集まる新たなプランを提案していくことが、3代目の私に課せられた使命だと思っています。



異業種リレーの『わ』

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