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異業種リレーの『わ』

特集・読み物


2019.11.8

異業種リレーの「わ」No.669 株式会社サトウデンキ 代表取締役 佐藤 公彦さん

今回は、「有限会社岡村商運」代表取締役、岡村 龍次さんのご紹介により、「株式会社 サトウデンキ(福山市沼隈町深草1921 TEL:084-987-0145 )」代表取締役、佐藤 公彦さんに登場願いました。

 

かけがえのない〝町の電気屋〟を目指して

 

…手に職つけて独立
 父が祖父から受け継いだ昭和23年創業の電気屋を、昨年10月に私が継ぎ、新たな一歩を踏み出しました。スタッフは私と父母、妻を含めて6人。エアコンやテレビなどの配達や取り付け、修理といった家電業務は父が、建築関係の電気工事は私が中心になってしています。親の仕事には特に興味も持たず育ちましたが、それでも電気科の専門学校を出たのは、跡取りとしての自覚が潜在的にあったのだと思います。

 とはいえ、最初に就職したのは鉄工所。黙々と部品加工をしているうちに、「やっぱり電気工事がしたい」という気持ちが高まってきました。ちょうど、建築関係の仕事をする友人たちが、会うたびに職人として逞しくなっていくのが羨ましかったんです。自分も語れる何かが欲しくて、家業でもある電気関係の道で職人を目指そうと思い、電気工事会社へ転職。そして、建物の配線設備工事やメンテナンスをするのに必要な国家資格「電気工事士」を取得しました。

 初めて一人で現場に入ったのは20代半ば。友人たちと、結婚した仲間の家を建てることになり、私もいっぱしの職人として加わりました。分からないことは次の日に会社で聞き、夜な夜な配線工事に没頭。時間は今の3倍くらい掛かっていましたが、満足のいく仕事ができ、友人にも喜ばれました。この経験が大きな自信になり、「10年修業したら独立しよう!」と決意。様々な現場で通用する技術を身に付け、誓い通り35歳のとき、建築関係の電気工事士として開業しました。


…災いが転機に
 最初は慣れない見積りやパソコンでの電気図面の作成に頭を抱えていましたが、誰かの困りごとを自分の技術で解決できることが嬉しくて、依頼は全て受けていました。しかし、一人では限界がきます。仕事が増えれば増えるほど、お断りする件数も増えていき、期待に応えられないことがつらくて…。2年ほど前ですかね、気付いたら鬱状態に陥っていました。

 そこに追い打ちをかけたのが父の入院です。作業中の落下事故で足を複雑骨折しました。私は、家業の家電業務もカバーするつもりで意気込みましたが、当然ながらそんな余裕はありません。人手が欲しくても、当時はアルバイトを1人雇っているだけで精一杯。ついに打開策として、ずっと先送りにしていた「後を継ぐ」という現実と、向き合わなざるを得なくなりました。

 経営を1本化すれば会社が安定し、人を雇えます。頭ではわかっていましたが、「任せてくれ」の一言がなかなか言い出せず、何度も病院の駐車場まで行っては引き返し…。やっと覚悟を決めて胸の内を伝えると、案外、すんなり物事が動きました。その後、父は70代とは思えない回復ぶりで現場に復帰。私は今年度からアルバイトを正社員にし、さらにもう1人、経験者を雇って、やっと体制を安定させることができました。


…地域に恩返ししたい
 後を継いで初めて見えたものがあります。それは、家電の仕事は、金額でも商品の性能の良し悪しでもなく、「佐藤さんじゃないと困る」と言ってくださるお客様に支えられているということ。代わりのいない信頼関係を、父と祖父が地道に築いてくれていました。それを知った今は、地域に恩返しをしていくため、自分に何ができるか考えているところです。

 会社の基盤強化、事業の拡大、新規開拓、公共工事への参入|。挑戦したいことは山ほどあります。けれど、「地域の困りごとを解決する」という軸はブラさず、その時に必要とされることを探り続けていきたいです。そして、多くの方の役に立つ企業に成長するために、自分自身が成長していきたいと思います。

異業種リレーの『わ』

◎この記事を書いたのは