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異業種リレーの『わ』

特集・読み物


2019.2.13

異業種リレーの「わ」No.643 プロレーサー 宮口 直之さん

今回は「ジンジャーダイヤモンド」」の代表、中尾圭吾さんのご紹介により、自転車のプロレーサー、宮口直之さん(福山市新市町常1897-1 TEL:090-6844-6387 )にご登場いただきました。

 

自転車の力で備後エリアを元気にしたい

 

…自転車で縁とエンジョイをシェア

 私は今、福山市で唯一の自転車のプロレーサーとして、トレーニングやロードレースへの参戦を重ねながら、地域に根ざした活動にも力を入れています。

 これまで、リムふくやまの立体駐車場を使ったヒルクライムレースや、サイクリングで縁をつなぐ街コン、サイクリストによる芦田川の清掃活動などを企画し、普段と違った自転車の楽しみ方を幅広い年齢層に体験していただきました。また警察や交通安全協会と連携して、自転車の正しい乗り方や交通ルールを教える教室を保育所や小学校、企業などで年間40回ほど開いています。さらに2017年1月には、自分のサイクリングチーム「エンシェア」を立ち上げ、昨年は、チームをバックアップしてくれている企業とコラボしてサイクリングシューズを開発したり、ロゴ入り食品をレース会場で販売したりという活動も始めました。

 今年は縁つなぎの「ちゃ輪(りん)コン」を3月末に予定しているほか、地元を走る自転車ロードレースの定期開催も考えています。


…挫折乗り越え夢を実現

 競技自転車との出会いは小5のときです。地元の商工会が開催した、蛇円山を自転車で上がるレースに参加したのですが、それが楽しくて楽しくて。タイミングよく、ツール・ド・フランスが地上波で放映されたこともあり、私の夢は「自転車のプロ選手」一択になりました。

 中学校に入ってすぐ、中国地方でトップレベルの選手が在籍していた地元のクラブチームに所属し、自転車で毎日何十㎞も走って猛特訓。最初の頃は、200㎞走ると自宅に帰る力も尽きてしまい、迎えを頼むこともありました。

 トレーニングは本当にキツかったですが、頑張った分、大きなレースでの成績が上がり、モチベーションにつながりました。それに、日本のトップレーサーを間近にする機会も多く、地元の人もたくさん応援してくれていたので、キツさごと楽しむことができたのです。

 とはいえ、20代前半は伸び悩んでプロ入りを断念したこともあります。しかし、家業の縫製の仕事にも慣れてきた27歳のとき、観戦に行っていた全日本選手権で地元の後輩が優勝したことで、夢が再燃。結婚して子どももいた私は、妻の後押しを受けてトレーニングを再開し、33歳になった年、ようやく「個人ランキング50位以内」という当時の条件を満たして、晴れて県内のプロチームへ所属。夢を叶えることができました。


…支えてもらっている恩を返すため

 今エンシェアには、高校生から50代まで60人が所属しており、プロレーサーは私以外にも市外在住の2人がいます。全員が自転車以外にも仕事を持っています。ロードレースは主に公道が会場になるので観客収入は見込めず、賞金もチームを運営できるほどはもらえません。私たちの夢や想いに賛同し、エンシェアをバックアップしてくれている企業の存在がありがたく、ユニフォームにのせる企業名があることが幸せです。

 我々の業界は、常に人の支えがないと成り立たないので、プロになったことで地域に対する感謝の想いがより強まりました。この恩を返すため私たちにできることは、レースで結果を出して自分やチームの価値を高めること、そして少しでも地域に役立つ活動をしていくことです。今の私の夢は、備後を日本一の自転車のまちにすること。福山、尾道、府中、三原をつなぐ広域サイクリングロードを構築し、サイクリングツーリズムが盛んな地域にしていきたいです。

 現在、自転車業界はプロリーグ化を目指して動いています。自転車だけで生活できる環境が整えば、この世界を目指す人がもっと増えるでしょう。近い将来、そんな日が来ることを信じて、私は私にできることを一つひとつカタチにしていくつもりです。

異業種リレーの『わ』

◎この記事を書いたのは




ビューティーサロン2019