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異業種リレーの『わ』

特集・読み物


2018.12.19

異業種リレーの「わ」No.637 株式会社IRONCLAD 代表取締役 柴田 崇行さん

今回は「十近」代表の宗田了一さんのご紹介により、「株式会社IRONCLAD-アイロンクラッド-」(福山市神辺町新湯野64-4 TEL:084-962-5222 )」の代表取締役、柴田崇行さんにご登場いただきました。

 

鋼の信念で日本の包丁をグローバル化

 

…外を見て内を知る

 アイロンクラッドは、刃物の販売、製造、研ぎ直しをする会社で、海外へ向けた日本包丁の卸販売業が主軸です。腕利き鍛冶師が手掛けた質の高い包丁を、カナダ、アメリカ、イギリス、イタリア、フランス、オーストラリア、香港など約20ヶ国にある日本包丁専門店に卸しています。創業は2009年、法人化したのは2015年です。社名は装甲艦「甲鉄(こうてつ)」を意味し、どんな荒波も乗り切る覚悟を込めました。

 いつか日本製品を世界で売りたい。15年前、米国に1ヶ月滞在したとき、海外の日本のものづくり全般に対する信頼度の高さを知り、湧き起こったこの気持ちが原動力となりました。何を扱うかを考えたとき、最初に思い浮かんだのは日本刀でしたが、市場規模が大きい包丁にしました。また、日本の鍛冶業界の将来が危ぶまれていたこともあり、私が海外需要を増やせば仕事が増え、伝統技術も継承できるという期待も抱いていました。儲けも大切ですが、何か価値あることを仕事にしたかったんです。

 鉄工所の仕事と掛け持ちしながら資金を貯め、最初は刃物の産地、福井県の鍛冶師から包丁を仕入れ、売り先をインターネットで探しました。そして、やっと見つけたカナダの専門店との取引きが順調になってから、この仕事だけに絞りました。


…ブーム到来で追い風

 創業当初は国内の研ぎの仕事がメインでした。地元の熟練研ぎ師から基礎を教わり、あとはひたすら独学です。3年目あたりから海外の販売事業が急激に伸び、軸足が変わりました。伸びた理由は、日本の刃物の良さが知られ始めたところに、ツイッターなどのSNSが台頭したからです。驚くスピードで拡散されていきました。各国に日本の刃物の専門店ができ、取引きを望む声が次々入るようになりました。それまでは、日本にいながらの営業に本当に苦労していたので、思わぬブームに恵まれてラッキーでした。

 その頃、国内では鍛冶師が減って需要と供給のバランスが崩れ始めたため、弊社でも製造を請け負うようになりました。自社製品の開発にも乗り出し、2014年には機能美を追求した自社ブランドの包丁「甲鉄〜Kotetsu〜」を生み出しました。「神は細部に宿る」を信念に、切っ先から柄まですべてに小さな改良を積み重ねた、切れ味抜群の自信作です。包丁が手に馴染み、食材に刃を入れると、最後まで一定の感触ですっと降りていきます。ありがたいことに国内外から好評をいただき、ご家庭やレストランで使っていただいています。今は製造が追いつかず、お待ちいただいているほどです。


…日本の技術ごと売る

 今秋、キッチン用品の独自ブランド「ウエストジャパンツールス」を立ち上げました。商品の1つに、鞆町の鉄工所と開発したアイロンパン(鉄製フライパン)があります。火の上に置いたままステーキなどをじっくり焼くタイプで、柄まで一体化させ、無駄を極限まで省き軽量化しています。ひと手間加えて、食材がくっつきにくい焼き面にしているため「マジックだ!」と海外のシェフから感激の声が届きました。製造したのは橋の部品や錨を作る企業ですが、技術があるからキッチンツールも最高のものに仕上げてくれます。他に、府中市の家具メーカーと作った壁掛け式の包丁マグネットとまな板があります。

 このブランドは、料理が大好きな自分が絶対に欲しいと思うものを作ろうと企画したもので、構想から3年経ち、ようやくスタートが切れました。いいものを作るには、作り手と会って意見交換する時間が不可欠です。そのため、ブランドの提携企業は距離の近い西日本に限りました。今後も、新しいことを面白がる企業と一緒に、こだわる人に愛される商品を作っていきたいです。そして、西日本の技術ごと世界に打ち出すため、ブランドをしっかり育てていきます。


異業種リレーの『わ』

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