ぷれこweb
ぷれこサイト内検索!
Loading

Prekoトップページ > Human Close Up 顔 > 着物とお客様、両方の〝声〟を聴きながら【アトリエ紗都】
Human Close Up 顔

特集・読み物


2018.7.5

着物とお客様、両方の〝声〟を聴きながら【アトリエ紗都】



アトリエ紗都
主宰
佐藤 利津子 さん(60)


簞笥の中の着物をよそ行きに
 ベスト・シャツ・ジャケット・ワンピース・チュニック・バッグ・帽子・小物類…。縁側越しに覗いた和風の店内には、アトリエ紗都を主宰する佐藤さんの手によって生まれ変わった着物たちの新しい姿が見える。依頼品もあれば買取った着物を利用した販売品、イメージサンプルも並ぶ。
 デザインの大半は、佐藤さんのアイデア。「生地と柄を見て、持ち主の想いを聴いているうちに、インスピレーションが湧くんですよね」。例えば、振袖の豪華な刺繍部分を活かした日傘とバッグは、和洋どちらの装いにもマッチする可憐なもので、持っていたら見せびらかしたくなるだろうと思うほど。「思い入れがある着物だったら、本当に愛おしいと思いますよ」。簞笥の中の着物に再び光があたり、着物の喜ぶ声まで聞こえてくるようだ。
 


家族の絆を形に残す
 「高校生の頃は、ひそかに母親の着物に袖を通し、鏡に向かって楽しんでいました」という大の着物好き。和裁専門学校に学び、4年間で長襦袢から単衣、袷、振袖、袴まで和裁に関する技術を身に付け、卒業後は約10年、呉服店の依頼を受けて仕立てた。嫁ぎ先の家業を手伝いながらの子育て期は和裁から少し離れたが、「長男の成人後、再び好きなことと向き合えるようになりました」。
 ある日、自分用のワンピースをきっかけに、度々着物のリフォームを手掛けるようになり、やがて周囲の勧めで店を構えたのが20年ほど前。数々の依頼に応え続け「お母様の形見の着物を洋服にした方は、墓前に報告してから着ると言われていました。絞りの振袖はお子様のワンピースにしました。男性3代で揃いのベストをと希望された方もおられますよ」と家族の絆も紡いでいる。



着物の活用、着物で活躍
 「でも、本当は着物で着て欲しいんです。リフォームの仕事も、簞笥に眠る着物を捨てないでもらえたらと始めたので」。より気軽な着方も提案する。例えば着物のおはしょり部分は体にあわせて、帯なら、お太鼓結びで良い柄が出るように折って、縫い留めておく。説明しながら着物をまとい帯を締め、わずか5分で“変身〟して見せた。こうした講習も行なう。
 「よく“終活で着物を処分したい”と言われる人がいます。でも、終活の活が、活用の活、活躍の活になったら素敵だと思いませんか? もっと和服や、着物をリフォームした思い入れのある洋服を着る機会が増えるようにと願っています」。



===============
アトリエ紗都
福山市新市町戸手910-2    TEL:090-3630-9563

Human Close Up 顔

◎この記事を書いたのは




編集部厳選こだわりラーメン
バスツアーのご案内