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異業種リレーの『わ』

特集・読み物


2018.5.25

異業種リレーの「わ」No.617 株式会社 中山家具 専務取締役 中山 辰磨さん

今回は、「株式会社タカギ」代表取締役、髙木基志さんのご紹介により、「株式会社中山家具(福山市駅家町倉光298 TEL.084-976-1251)」専務取締役、中山辰磨さんに登場願いました。

 

復活を遂げた備後の老舗家具メーカー

 

…高級家具を作って70年

 私の祖父が創業した中山家具は、高級家具を作り続けて今年9月で創業70周年を迎えます。婚礼家具にはじまり、現在は公共施設の家具や特注家具、30~40代をターゲットにしたオリジナルのシリーズなどを手掛けています。

 塗装や研磨など、いわゆる仕上げ作業がダントツにきれいだと評価していただき、ここ10年で図書館専用家具の大手メーカーの下請け業務が増えました。市内では、まなびの館ローズコムにある市立中央図書館と福山市立大学内図書館の本棚とカウンターは、弊社が作らせていただいたものです。他にも、京都国立博物館や世界文化遺産・厳島神社の収納庫も任されました。弊社の職人の技術を信頼していただけて、とても嬉しいです。最近では、木材を使ったキッチンづくりにも関わらせていただいています。



…どん底を乗り越えた経験を力に

 私自身、学生時代は後を継ぐなんてことは考えてなくて、大学卒業後は大手百貨店に就職し、ギフト商品の販売に携わっていました。ですが、自分が本当にやりたいことは何だろうと考えてみたとき、頭に浮かんだのが「家具」で。その想いを父に伝え、2008年から中山家具の一員になり、家具のデザインを担当し始めました。

 入社した当時は、まだ婚礼家具の需要が残っていました。とはいえ、いずれは無くなるものと考え、それに代わる商品の開発を模索していました。しかし、その2年後、家具が全く売れなくなってしまったんです。徐々に減るなんて生ぬるいものではなくて、ある日突然、ぱったりと受注が入らなくなりました。仕事が無くなると従業員も去り始め、工場の雰囲気は最悪でした。それでも、日本一の家具産地、福岡県大川市で年2回開催される家具の展示会には出展を続けていましたが、収納家具ばかりを並べたうちのブースには誰も来てくれなくて…。人だかりができている脚物(イス・テーブルなど)を扱うメーカーが羨ましくてたまらなかったですよ。

 なんとかしなくてはと焦っているとき、私が考えたある新商品が展示会で反響を得ました。それは、木材にノコギリの削り跡を敢えて残した収納棚でした。ゴツゴツした質感が時間の経過を感じさせ、アンティーク家具ファンの目に留まったんです。「アンティーク家具は好きだけどボロボロの家具は使いたくない」という方たちに受け入れてもらえ、多くのバイヤーから声が掛かるようになりました。

 このことが自信に繋がって、木目を際立たせた家具づくりに力を入れるようになり、工場にも少しずつ活気が戻ってきました。削り跡を残した木材の家具は、ベッドやテーブル、キャビネットなども製造して「RATS」の名でシリーズ化させました。人気は今でも続いています。

 奇跡のような展開でヒット商品に恵まれましたが、中山家具が一番しんどかった時期を乗り越えることができたのは、残って支えてくれた職人たちのおかげですよ。いま製造を担当している従業員15人のうち半分以上は20年を超えるベテラン職人で、中には祖父の時代から頑張ってくれている者もいます。本当に大切な大切な財産だと思っています。


…時流を読んだ家具づくりを
 世の中には安価を売りにした家具もたくさんありますが、私はやはり、高くても良質な家具を長く使っていただきたいです。そして、高品質な国産家具の良さを理解していただけるように、我々も努めていかなくてはいけないと感じています。最近思うのですが、今の40代の方って色んな経験を積んで色んな感性を持っていらっしゃる方が多いですよね。そんな方々としっかり対話して、自分の感性も磨いていきたいですね。 自分の考えたものがカタチになる。これが家具作りの醍醐味です。今後も、時代の流れを読んで、どこにも真似できない家具を追求していきたいです。


異業種リレーの『わ』

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