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教えて先生!健康百科〜歯科〜

特集・読み物


2018.2.1

No.09 部分入れ歯 ─金属は必要なの?─

 入れ歯というと『総入れ歯』と『部分入れ歯』という言葉を聞いたことがあると思います。『総入れ歯』とはその名の通りすべての歯を失った人に対して作るものであり、『部分入れ歯』とは一部の失った歯の代わりになるものです。今回はこの『部分入れ歯』についてお話していきたいと思います。

 部分入れ歯は失われた歯の数によってその大きさが変わっていきます。小さいものでは1本だけの入れ歯というものも存在し、大きいものでは総入れ歯とほぼ変わらないような大きさのものもあります。多くの場合、小さいものほど入れ歯の安定が得られやすく、大きいものほど安定させるのが難しくなります。
 また、基本的には金属を多く用いた入れ歯の方が安定しやすく、金属をあまり使っていない入れ歯の方が不安定になりやすい傾向があります。部分入れ歯が安定しているとお食事の際に噛みやすく、また喋りやすくもなり、笑ったりなどもしやすくなります。さらに言えば、部分入れ歯が安定していれば残っている歯に対しても優しくなり、歯の寿命に対して有利です。
 逆に不安定であると残っている歯や、歯が抜けた後の歯ぐきの部分にダメージを与えてしまうことになりやすく、結果として歯を失っていくペースが速くなったり、顎の骨の吸収が多くなったりしてしまいます。
 では、金属を多く使っていれば必ず安定するかと言えば、そう単純な話でもありません。『金属を有効に使う設計がしっかりできているのであれば』という条件がとても重要です。例えば、金属のバネの締め付ける力だけで強引に部分入れ歯を安定させようとすると、一時的には安定度が上がりますが逆に歯を揺らすような過剰な負担をかけることになり、歯を失うのが早くなってしまう場合もあります。
 このようにならないためには『金属を有効に使う設計』がとても重要となるため、部分入れ歯の治療を得意としている先生とそうでない先生とで差が生じます。
 また、金属を多く使うと見た目が気になるかと思いますが、通常はバネのかかる歯の表面に少し見えてしまうだけで、一般的なバネで維持させている部分入れ歯と審美的にはあまり変わりません。

 審美的と言えば、金属のバネを用いない部分入れ歯(いわゆるノンクラスプデンチャー)といったものが保険適用外でありますが、これは部分入れ歯などの専門の学会(日本補綴歯科学会)では推奨されていません。
 学会の見解を抜粋すると「ノンクラスプデンチャーは…咬合支持の存在に配慮せずに、外観の回復という点のみから欠損歯列患者に対し喧伝されている…外観の回復についての有効性という光の部分と、適応をあやまった場合に生ずる顎堤の異常吸収、支台歯の移動という重大な障害を惹起するという影の部分がある」というように治療のガイドラインを示しています。
 ところが一般的には金属を用いないことで、比較的安価で審美的な入れ歯を手に入れられるために売れているようです。どうしてもノンクラスプデンチャーを求める患者さんは、普段は金属を用いた安定度の高い入れ歯を使用しつつ『お出かけ時』『写真撮影時』など噛む力をあまりかけない用途で使ってもらうようにした方がいいでしょう。
 自分の歯をできるだけ長く残したいなら『金属を用いた安定度の高い入れ歯』を使うことを推奨します。

教えて先生!健康百科〜歯科〜

◎この記事を書いたのは

小池デンタルクリニック
福山市光南町1-5-23-2F
TEL:084-983-0418



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