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備前焼工房 香神窯

090-3374-2000


2018.5.8

初めての備前焼は僕が知った「わび」。香山さんは化学でも科学でもないそれを教えてくれた。



千年有余の伝統を持つ、備前焼。

僕が初めてその、土に触れたのが高校生だった。

授業もつまらない、部活も中途半端。

存在価値すら疑っていた日々に、この出会いが舞い込んだ。


夏休みのそれは、課題でもない自由研究。

みんな、受験を意識しているなかで、科学や化学やそんなことで、

すでに証明されていることの証を題材に使っているレポート。


僕はといえば、どうしようか・・軽く流そうか、児童だったらポスターでもかけたのにと
悩んでた8月だった。




自宅の玄関には、母の生けた生花があった。

母は花が好きで、いつも玄関に花を花瓶に入れていた。


それは、その児童だったころから生徒にかわっても、ずっとあった。


でも僕の目には、華やかな色や季節の香りはまったく映らなかった。


そこにあるものは、

行ってきます!


ただいま!

に添えられているものでしかなかった。


でも、唯一気になっていたのが、花の下の花瓶。


変わらない茶色い物体は、ごつごつしていて

ぶつぶつしていて、主張もせず、それでいて渋い深さがあった。


それが、備前焼だと分かったのは高校にあがった8月だった。


焼き物にも興味はなかった。

でも、自由研究の課題を考えているときに



「あの花瓶、なんなんだろう」

とふと思ったのだ。

母に聞くと「備前焼よ」の一言。

備前焼??

そこから、始まったのが備前焼への探求だった。


そして、ネットで調べて工房にたどり着いた。


人里離れた三和の森に佇む備前焼工房 香神窯。


意外にも近い神石だった。


なにはともあれ、体験にいった。

備前は岡山なのに、神石?っていう疑問や

どんな人が、焼き物をしているのか、そこに気持ちが入ったから。


備前焼は釉薬も使わず絵付もしないらしい。

1200度以上の高温でじっくり焚き上げ、2週間以上も焼き続ける、

とネットには書いてある。


バスをのりついで、山に入った。

そこにいた人は、ザ、芸術家って感じのロン毛のバンドマンみたいな人だ。

「こんにちは。じゃあ、なんか作ってみようか」



ライトなセリフの裏に見える、山のような不動なオーラ。


そこからの体験が僕の信念を変えた。


ものつくりと言ってしまえば簡単だけど

集中してできたものは、本当に情けないくらい貧相なお皿。


焼き上がりの想像すらできない鼠色の粘土だ。


「大丈夫、いい感じだよ」


香山さんの声さえ心にはいらない。

「じゃあ、1か月に、焼きあがるけどどうする?」

ぼくは、即答で取りに来ますと。




今まで、模試の結果でも、こんなに待ちどうしいことはなかった。

予測できない先のみえない、感覚がぼくを少しずつ変えた。


焼き物についてたくさん調べた。

検索して出てくる情報は、文字でしかなく

やっぱり、1か月後を待ち望むぼくがいる。




「出来たよ」

香山さんの声からは、それが落第なのか合格なのかわからない。


僕は、また夏休みあけに、バスで神石に行った。





そこにあったのは、想像だにできなかった

一枚のお皿だ。


土色のベージュのなかに、あかね色の線が沢山ひかれてある。

「藁をまいて、つくったひだすきだよ」

僕は。巻いてない。

悔しいのに感動するご対面だった。

「備前の粘土は他の窯業地の粘土と比べ耐火度が低く、焼成による収縮率が高いんだよ。
備前焼はさ、
燃料の赤松などの薪による『灰』・粘土に含まれる『金属』・窯詰め・焼成など、
さまざまな要因により多彩な発色が出るんだ。
今回焼いたのは、ひだすき。直接炎があたらない部分で、
藁のアルカリ分と、素地の鉄分が反応して出来た緋色の襷(たすき)模様なんだ」



科学より化学よりむずかしい。

でも、そのあかね色の線がはいった、僕の、僕のお皿は

とってもきれいで、声が出なかったんだ。




僕の自由研究は、9月になったため、完成されなかった。
でも、


この香山さんの体験で、完成されたのは

はじめて知った「わび」だ。

それをきっかけに、僕の家での食器は、どんどん備前焼きが増えた。


友達には、

「その趣味渋すぎるんじゃね?」とか

「極めてなんになるん」

とか、言われるけど

ぼくは、胸を張って言っている。


香山さんの一番弟子になって、

この感動を伝えられる人になるんだって!


僕の自由研究は、きっと終わりがないんだから。

忘新年会特集2018→2019
Shop Data

店名:備前焼工房 香神窯(びぜんやきこうぼうこうしんがま)HP

TEL:090-3374-2000

住所:神石郡神石高原町時安5020-4

交通:神石高原ホテルの手前を右折(看板有)

カード:

駐車場:

 

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