ぷれこweb
ぷれこサイト内検索!
Loading

Prekoトップページ > 医療相談 > こんにちは!循環器科内科です! > No.65 マルファン症候群
こんにちは!循環器科内科です!

特集・読み物


2015.5.15

No.65 マルファン症候群

母親がマルファン症候群なのですが、この病気は遺伝するのですか。

マルファン症候群は、常染色体優性遺伝ですが、必ず遺伝するというわけではありません。確率的には50%の確率で遺伝されます。一般にマルファン症候群患者の約75%が親からの遺伝によって発生します。約25%は突然変異によって発生します。
 体を構成する細胞と細胞や、組織と組織をつなぐ結合組織に異常が起こる遺伝性の疾患です。結合組織は全身に存在するため、様々な症状が起こります。主に骨格系、眼、心臓血管系に病変が認められ、特徴ある体型を示しています。
 最も危険な合併症は、心臓血管の壁の結合組織に起こる病気です。全身の結合組織が弱くなる遺伝性病気です。結合組織が弱くなることにより、大動脈瘤や大動脈解離、高身長、側弯等の骨格変異、水晶体亜脱臼、自然気胸などが発生します。背が高くやせており、長い手足と指をもつ体型を示します。脊椎側弯や亀背などの背骨の異常、鳩胸や漏斗胸、関節の過可動性(曲がりすぎる)などがよく認められます。
 生命に関わるのは大動脈の病変です。血管が弱くなっている場合には、血管内の圧力により少しずつ大動脈が拡大して、大動脈弁が閉じなくなり、大動脈弁の逆流を生じたり、突然、激烈な胸痛や背部痛、強烈でなくても広範囲に広がる背部痛で発症する急性大動脈解離を起こしたり、大動脈瘤破裂により突然死する危険もあります。肺の胸膜に穴が開くと気胸になります。
 マルファン症候群の死因の多くは大動脈弁や僧帽弁の閉鎖不全による心不全、動脈破裂、急性大動脈解離などの心臓血管の疾患によるものです。なかでも、大動脈解離による突然死は、最も頻度が高い病気です。これらの致命的な病気を避けるために、大動脈の拡張が進み破裂の危険がある場合、予防的措置から人工弁や、人工血管に置換する場合があります。心臓血管への定期的な検査による診断が必要になります。