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WEB in 1面記事

特集・読み物


2015.4.3

先人から受け継いだ 国宝・国重文

— 建造物編 —
 今年度から、市内小中学校で副読本『大好き!福山 ーふるさと学習ー』を使った学習が始まります。
 ふるさと福山にはどんな宝が伝わっているのか、市制施行100周年間近のこの機に、福山の国宝と国の重要文化財を、市教育委員会文化課や現地で守っている方の話を聞きながら、紹介していきます。
 第1回は建造物編です。

【国 宝】
明王院五重塔
 草戸町の明王院五重塔は、1953年3月31日国宝指定。
 明王院は807(大同2)年、弘法大師の開基と伝えられる。五重塔は、本瓦葺で高さ29.14m。1348(貞和4)年に一文勧進(寄附)により造られた。南北朝時代の和様建築で、全国の国宝塔の中で5番目に古く、庶民が建てた五重塔としては日本最古とされる。
 塔の中心となる心(芯)柱が一階の天井で止まっている、全国的にも珍しい造り。また、塔1階内部には、絢爛豪華な文様が描かれ、一昨年冬には、22年ぶりに公開された。境内からの外観見学は可能。

明王院本堂
 本堂は一重、入母屋造向拝付、本瓦葺。全体に和様、細部には唐様を用いた折衷様で、この様式としては現存する最古の建物。「明王院本堂 附厨子1基 棟札3枚」 として1964年5月26日国宝指定。
 解体修理中に墨書が発見され、1321(元応3)年建立とわかった。
 外陣天井の舟底のような輪垂木天井と呼ばれる手法は、極めて珍しい。書院・庫裡・護摩堂が一般公開(拝観料500円/中高生300円)される第3土曜日は、「明王院を愛する会」のガイドがあるので、その際に格子の手前から天井を眺めて。本堂外観は見学可能。本尊のご開帳は、次は平成36年。

庶民が建てた日本最古の五重塔です。豊かな草戸の先人が、現世の満足の次に求めたのが極楽。世界に誇る建築と考えています。
明王院を愛する会 三谷干城代表


【国重文】
安国寺釈迦堂
 備後安国寺(鞆町後地)は、1339年に創建され、一時衰退後、1599年安国寺恵瓊によって再興された。釈迦堂は、鎌倉時代の唐様仏殿の姿をとどめ、日本最古に属する。国重文の阿弥陀如来を安置する美しい構造の堂内見学は南門から。拝観料150円、大学生100円。堂正面の扉が開くライトアップは、桜の季節限定で、日没〜22時頃。

福山城伏見櫓

福山城筋鉄御門
 福山城伏見櫓(丸之内)は、築城にあたり、京都伏見城の一部を将軍より拝領し移築したと伝わる。1954(昭和29)年、梁に「松ノ丸ノ東やぐら」とあるのが発見された。内部は文化の日等に限定公開。筋鉄御門も、伏見城からの移築。門扉は内開きで、12畳の筋鉄が鋲打ちされている。上層部の内部は見学できない。一帯は13日まで花見の提灯がともっている(日没〜22時)。

沼名前神社能舞台
 伏見城内から福山城へ伏見櫓とともに移築され、三代水野勝貞が、沼名前神社(鞆町後地)へ寄進した。戦場へも運べる組立式の能舞台は国内唯一。ふだん舞台は、雨除け板で囲まれ、使用する時に開けられる。次回は5月10日の謡の会。前日には開けられ、当日シートをはずす。

磐台寺観音堂
 沼隈町能登原の磐台寺は、阿伏兎観音として知られる。海にせり出した岩上の観音堂は、元亀年間(1570〜73)に毛利輝元の創建とされる。
 外部は丹塗、内部格天井は極彩色の百花図が描かれ、室町時代最末期の様式をよくあらわす。開門は8時〜17時。無休。拝観料100円。小学生50円。

吉備津神社本殿
 新市町宮内にある吉備津神社は、806(大同元)年に備中国一宮吉備津神社より分祀されたと言われ、「一宮(いっきゅう)さん」の呼び名で親しまれる。本殿は水野勝成によって1648(慶安元)年に建て替えられたことが高欄の刻銘や文書でわかる。全国有数の規模で、向拝三間、正面千鳥破風、軒唐破風など江戸初期の建築だが、室町の風格と桃山彫刻を備えた蟇股がある。外観公開。御池は、造営時の3分の1になったが、今も神社で日本一の面積なのも見所。

太田家住宅

太田家住宅朝宗亭
 太田家住宅(鞆町鞆)は、江戸から明治にかけて、保命酒の醸造販売で栄えた中村家の遺構。18世紀中期に建てられた主屋を中心に、19世紀の新蔵まで附属建物8棟が並び立つ。明治時代に太田家に受け継がれた。平成8年から6年をかけて江戸末期から明治初めの姿に復元された。個人蔵だが、「太田家住宅を守る会」により管理され、内部見学が可能。10時〜16時半。火曜休館。入場料400円 小学生200円。
 朝宗亭は、太田家住宅向かいの3棟からなる別宅。鞆港に面し、藩主の御成りに使われた。江戸後期には本陣として、大名や都を追われた7人の公家(七卿)も立ち寄った。個人蔵。外観のみ見ることができる。


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