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【動物愛護週間特集】ピースワンコ・ジャパン 「捨て犬から譲渡犬、特殊犬へ」 殺処分ゼロ活動
by ぷれすしーど記者 2014.9.22

 ピースワンコ・ジャパン
捨て犬から譲渡犬、特殊犬へ」 殺処分ゼロ活動

 紛争や災害に対して国内外を問わず支援活動を行ってきた特定非営利活動法人「ピースウィンズ・ジャパン」(PWJ)は、昨年、本部を東京から神石高原町に移し、災害救助犬・セラピー犬の育成をするとともに、ドッグランを運営し、殺処分ゼロに取り組むプロジェクト「ピースワンコ・ジャパン」を展開している。
 今回紹介する犬の夢之丞も走も、放っておけば愛護センターで殺処分されていた。「人が奪おうとした命が、人を救おうと命がけの活動ができる、人を癒そうとしている」。大西健丞代表理事(47歳=写真左)は、「このアイロニーをどうとらえるんだろう」と問いかける。
 20日〜26日は動物愛護週間。2頭の犬の生き方とPWJが掲げる「殺処分ゼロ1000日計画」の想いや経過を伝え、動物の命や自分にできることを改めて考えるきっかけにしたい。

 夢之丞(ゆめのすけ/オス4歳)がぴたりと止まり、鼻をひくひくさせ盛んににおいを嗅いでいる、軽く吠えた。明らかにいつもと違う行動だ。生存者がいたら吠えるように訓練されている。夢の示す先に、遭難者がいると確信した。木々と土砂が積み重なり、大きな鳥の巣のようになった場所。一面土色の中、血痕が見えた。大木に押し付けられて宙づりになっている状態の人とわかった。
 八木三丁目。特に被害が大きかった地域だ。土砂災害の起きた8月20日の午前中に、ピースウインズ・ジャパンの隊員と救助犬は現地入りした。チームを率いた大西代表が振り返る。

 夢之丞は、ハンドラーの佐野浩之さん(23歳)と行動し、泥の中を腹まで浸かって泳ぐような状態だった。ここで6時間、初陣だったが冷静に捜索にあたった。17時、限界を感じたが、他チームの救助犬が到着していない。依頼を受けて緑井七丁目で22時近くまで捜索に当たった。終了後は、抗生剤を投与し、感染を予防した。
 翌日は、何頭もの救助犬が到着したのを見てバトンタッチ。3日目は、神石高原町で待機。地中からのガスにより、付近の山も水分が飽和状態であることをを感じたため、接近する低気圧とその後の災害に備えた。幸い、低気圧は逸れた。
 夢之丞は2010年8月あるいは9月の生まれ。三原市にある広島県動物愛護センターで、殺処分寸前だったところをPWJに引き取られた犬だ。湿った床、金属製の壁に囲まれ、二酸化炭素による窒息死の順番を待つ犬の中にいた。救助犬候補にと決めて抱き上げると「自分の番だと思ったのでしょう」。ぶるぶる震え失禁してしまった。
 ノミ・ダニを駆除し体調をととのえるだけで2か月。それ以上に、おそらく他の犬の最期の声を聞き続け、死の恐怖を味わったせいか人慣れが遅かった。
 救助犬は人と犬とペアで能力が問われる。当時新入りのトレーナーだった佐野さんと一緒に育って欲しいと願い、託した。まずは信頼関係を確立し、専門の訓練を3年にわたって積んだ。例えば20時間雪山縦走、ヘリコプターからの降下訓練、がれきの中での生存者捜索訓練を重ねた。ようやくレスキュー最低限のレベルまで到達でき、今回の働きにつながった。
 災害救助犬は通常、血統、素質や訓練成績、全てに優れたエリートがなる。それでも2〜3時間が限界といわれるなか、夢之丞は途切れない集中力を発揮した。「血統的にエリートでなくても育て方により道は開ける。それは人間の教訓でもあるが、殺処分数ワーストになったことがある県としても考えていかなければ」と大西さんは訴えている。

 走(ソウ/オス8か月)は、昨年鞆の浦で保護された。観光地で食べ物をもらって生き延びていた6兄弟で、愛護センターが保護してPWJが引き出した3びき、PWJが直接保護した3びきのうちの1ぴき。
 名前は、ハンドラーの瀬田茜さん(19歳)が、鞆に由来する走島から付けた。ちなみに、他の子は、メスの鞆、オスの仙(仙酔島)、保(保命酒)、常(常夜灯)、宗助(ポニョ)。今は全て里親が見つかっている。
 瀬田さんは、三重県徳風高校のドッグトレーナーコースで専門の勉強を積んでおり、走を見てすぐ、セラピードッグ(アニマル・アシステッド・アクティビティー)として「この子かな!」と直感した。飼い始めた当初から、人を怖がらない性格の良さが際立っていた。おっとりしているが、人に対して積極的に寄って来る。
 その素質を更に伸ばすには「人を好きになってもらうこと」。車に乗せていろんなところに連れていき、多くの人に触れてもらった。目の前で人が倒れるとか物を落とすとかいう音やショックで動揺しないようなトレーニングを重ねた。
 現在、神石高原町内の3つの介護施設で活躍中。犬をさわっているうちに心を開いて、半生を語りだす人や、昔犬を飼っていましたと語り始める人が多いという。
 マイペースで感情が表面にでない走だけに「何を考えているのかわからないときが大変。でも、利用者さんが自発的に触って笑顔になっていただけるのが嬉しいです」。
 1人と1頭のペアで人の心をつなぎ、やわらげる役割を担っている。

殺処分ゼロへ
災害犬訓練センター設立
 PWJは、神石高原町の仙養ケ原に災害救助犬訓練センターを開設して、災害救助犬やセラピードッグを育成している。
 この特殊犬候補を動物愛護センターから引き取ったことを契機に、捨て犬の保護・管理・里親探しと譲渡することにも取り組み始めた。
 またここには、中国地方最大級の約6千㎡のドッグランがあり、半分は保護犬用。もう半分は一般用で、池、芝生斜面、森の3種類がある。

殺処分ゼロ1000日計画
 広島県は殺処分数で全国ワースト1になったことがある。「そんな広島県から犬殺処分ゼロを成功させ、全国にモデルケースとして広めたい」。昨年9月20日から、広島県の犬「殺処分ゼロ1000日計画」を実行中。
 これまでの総保護数は305頭を超えた。譲渡・返還数140頭。現在約150頭を犬舎に保護し、さらに50頭増やせるよう増築中。
 ホームページで譲渡犬の情報を発信するのに加え、今年4月には、もっと保護犬と里親との出会いの場をと、広島市西区のマリーナホップに広島譲渡センターをオープンした。県内だけではキャパに限度があるため、神奈川県(湘南)にも新たにオープン予定で準備をすすめている。
 愛護週間にあわせ、東京都と広島市でもイベントを行なう。

サポーター制度と共同出資飼育
 これだけの頭数を支えるには、費用も半端ではない。安全な餌を与え、十分な医療を施し、譲渡に備えて訓練も必要になるため、1日30円(月額1千円)から支援の「ワンだふるサポーター」として協力も呼びかける。
 犬の飼育費や災害救助犬・セラピー犬の育成、正しい飼い方や動物愛護の意識を広める活動などに充てられ、老犬や病犬などにも、長期的な支援が可能になる。
 さらに、住宅事情やアレルギー等で引取りはできないが賛同する人たちが1口2500円出し、複数で1頭の飼主となりここで飼う、共同支援制度も年内にととのえる。

体験型「おひさま牧場」オープンへ
 来年7月には、命を慈しむテーマパークとして「おひさま牧場」が神石高原町内にオープンする。
 放牧形式でジャージー牛やブラウンスイスなどの乳牛を飼う。そこには犬たちのスペースもできる。
 特に子どもたちの体験学習の場にと考えており、「捨てるおとなを作らない」という長期的な計画としてスタートするというわけだ。
 1億6千万円の出資で動き出しており、神石高原町とのPFI(公共施設等の建設・維持管理・運営等を民間の資金、経営力技術力を活用して行う)により運営する。

「ピースワンコ・ジャパン」
災害救助犬訓練センター(ドッグラン仙養)
神石高原町上豊松 ☎0847-89-0039


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