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WEB in 1面記事

特集・読み物


2014.8.28

初の中学生サミット 小さな学校の大きな物語

ふるさとに抱かれ育つ海と山の6校

 福山市内の小規模中学校のうち、沿岸・島しょ地域の〝海の学校〟3校、山間地域の〝山の学校〟3校の代表生徒が鞆町に集まり、初の中学生サミットが25日開催された。初めて会った同年代の中学生がグループで作業し、ふるさとの素晴らしさを発信。「海・山 中学生サミット共同宣言」を発表した。

 


サミット1 生徒交流 
 運営は中学生が主体。全体進行役の内海中・藤原詩織さんの司会で始まった。
 開会の挨拶は、走島中の髙橋真歩さん。「地域を元気にする活動をしているが、島に若者が集うにはどうすれいいか。多くの学校の取組を聞けるのを楽しみにしている」と話した。
 サミット1は、生徒交流。山野中の藤本絵
里架さんが司会し、まずは、学校の枠を外して6グループにわかれての自己紹介。その後、考えて来たふるさとの良さを、ひとり3つずつ発表し、模造紙に付せんを貼って示した。
 自然が豊か、漁業がさかん、野菜が新鮮、観光スポットが多い、地域の人が家族のようであったかい、小中合同や地域と学校が一体になった行事がある…などの集まった意見を、テーマ別に分類。自然が豊かで地域との関わりが深いなどの共通点も見つけ発表した。
 サミットに先立ち、主催の総合的な学習の時間研究会・和田啓介会長は「地域に貢献し支える主体として活動の質を高めること、限られた人間関係になりやすいが、プレゼンを通して伝える力を高めること」という2つの目的を示している。

サミット2 ふるさと発信
 サミット2は、各校7分の時間を与えられ、ふるさとの良さや素晴らしさを発信する活動、地域貢献についてのプレゼンテーション。広瀬中の三島大侃君が司会を務めた。
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 走島中は、ゴミゼロ活動をし20年目を迎えた。福祉弁当に、自分たちで作った走島新聞を付けていることや、島の特産品を使ったカリカリちりめん煎餅を、マツダスタジアムの「しまのわ」イベントで販売したことをプレゼン。「島から離れても、島のためにできることを考えたい」と結んだ。

 広瀬中は加茂町北山にあり、標高約400mの高地で雲海が見れ、ウグイスの声が教室に聞こえると紹介。自然をPRする手作りのうちわを配った。23年の伝統がある民舞「みかぐら」など地域のつながりも大事にしている。今後人を呼び込んでいけるものをと考え、「不死鳥のごとく広瀬を守る。ぼくたちの順番が来ている」と語った。

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 内海中には、「若潮タイム」と呼ぶ地域学習があり、鯨漁や海苔養殖業、内海八十八か所めぐりなど、それぞれがテーマを決めて聞き取り、壁新聞にして、発表する。アサリ掘りも年6回あり、売上げを部活動費に充てている。「地域のためにできることを頑張りたい」と語り、和太鼓響組で活躍している人もいると伝えた。

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 常金中は「菊の里」として有名な新市町常金丸にあり、学校で菊作りをし菊花展へも出品する。
 世界初のアーチ式ダム「金名の郷頭」や福山最高峰・京ノ上山があり「自然が豊かで人と人とが支え合える温かい町」と分析。修学旅行先の長崎と地元のアンケートを比べ「文化・歴史の魅力を掘り起こしたい」「100%の人が住み続けたい常金丸に」と語った。
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 山野中は、手すき和紙を使った手作りはがきなどを販売する会社「やまのアクティべーション」を経営している。小学生も今年加わり、「売上げは次の商品開発や材料代に」。また、山で和紙になるガンピを採取し、卒業証書の紙も自ら漉いて20年になる。ばら祭へも折りばらインストラクターで参加している。

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 鞆中は、唯一シナリオなどを読まずに暗記してプレゼンに臨んだ。観光地という同校の立地もあり、生徒たちがボランティアガイドに取り組んでいることを紹介。3年生は4月から計4回のガイドをし、観光客に声をかけるなどして「すてきな思い出ができた」と喜ばれた経験を伝えた。時には英語でガイドをすることもあり、この場で再現してみせた。「鞆を誇りに思い、私たちの愛する鞆を世界に発信していきます」と力強く語っている。

中学生 サミット 共同宣言
 「海・山中学生サミット2014」共同宣言(鞆宣言)を発表した。
 故郷の風土と伝統を守り、主体的に活動することや、自然を保全すること。地域課題に向きあうこと。地域の良さを発信すること。海・山の学校で協同的に活動すること。ふるさとに抱かれ育ったことを誇りに、グローバル社会の中で夢の実現に取り組むことといった6つを宣言した。
 閉会式では、鞆中の花本理佳さんが、講評の講師にお礼を述べ、常金中の佐藤遼河君が「初めて6校の代表が集まり交流し、自分たちの地域への強い想いが伝わった。学校や地域が良くなるよう取り組みたい」と会を締めくくった。
 サミットを終えて鞆中の瀬良大喜君は「海と山の違いより、地域に支えられているという共通点が印象に残った」。山野中の瀬良太耀君は「他校の取組みやプレゼンのしかたなど、良い所を参考にしたい」と話していた。

【主催】
福山市学校教育研究団体連絡協議会
・中学校総合的な学習の時間研究会
(会長 和田啓介 常金中学校長)
・へき地教育研究会
(会長 廣中邦充 走島中学校長)
【協力(会場)】
「ホテル鷗風亭」(鞆町)
【参加校・参加生徒(全校生徒数)】
山の学校… 山野中 5人( 6人)
   広瀬中 9人(19人)
   常金中 7人(71人)
海の学校… 走島中 2人( 3人)
   内海中 8人(17人)
   鞆 中 10人(64人)