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WEB in 1面記事

特集・読み物


2014.6.5

ー 福山市立動物園 ー いのち感じて!誕生物語

 福山市立動物園で、3月11日、国内12例目となるアムールヒョウの赤ちゃん2頭が誕生した。順調に成長し、今月11日から一般公開予定。先月28日からは、屋外放飼(展示)場へ出る訓練が始まった。また、ワオキツネザルも双子を出産し、愛らしい姿を見せている。
 双子たちに「かわいい♡」と歓声をあげるだけでなく、アムールヒョウの故郷の現状や、他の動物の生息地にも思いを寄せるきっかけになりますように。

アムールヒョウ
全国が注目の双子11日から一般公開

 アムールヒョウは、ロシアのアムール川流域やその支流にある森林に生息する。野生個体は50頭ほどで、絶滅危惧種として、ワシントン条約1類に指定されている。
 国内では5園9頭のみ飼育し、そのうち7頭が近親個体。血統に偏りがあるため、同園へイギリスから来園したアニュイ♂と安佐動物公園から来たピン♀のペアに期待されてきた。
 父親はアニュイ(5歳)、母親はピン(5歳)。檻越しのお見合で相性を確かめた後、昨年6月から同居を開始しました。猛獣ですから、相性が悪ければ、命に関わります。この時は、本当に緊張しました。
 当初は威嚇しあうなどしていましたが、9月にはマウント行動が確認され始め、今年2月になってピンのおなかが膨らみだしたので、3月3日から終日室内飼育に切り替えました。産箱や敷き藁を設置し目張りするなどして、とにかく刺激しないようにして出産に備えました。
 11日に子の鳴き声で出産がわかり、4月2日には目視で誕生を確認しました。その後、順調に育ち、先月23日に2回目のワクチンを打った際、2頭ともメスだとわかりました。

 現在、体長は2頭とも60㎝前後、体重は、4.5㎏と4.3㎏にまで育っています。ミャーと甲高い声で鳴き、1頭は飼育員に寄ってくるほど人なつこい性格です。母乳を飲み、鶏肉や馬肉を親子で1日1回3㎏食べています。
 先月28日夕方、出産後初めて寝室から展示場への扉を開けると、母親はすぐお気に入りの岩の上へ。取り残された子どもたちは、通路の隅におびえた様子でずっとうずくまっていました。一緒に出て走り回ってくれたらと期待したのですが…。
 翌早朝には親子で放飼場に出てきましたが、きちんと収容・展示できるまで、もうしばらくかかりそうです。誕生日からちょうど3か月目の6月11日(水)を母子の一般公開初日に予定し、訓練していきます。父と子は今後も一緒にすることはできません。
 双子でじゃれあう様子や、走ったり跳んだりする運動能力の高さがみどころです。
 アムールヒョウは絶滅が心配される種です。かわいい姿をみながら、生息状況や故郷の様子も考えていただけたらと思います。

 

ワオキツネザル
子育て上手のルナ 珍しい双子、順調

 ワオキツネザルの名前の由来は、体長の1.3〜1.5倍の長い尾に、白と黒の輪があること(リングテール)です。
 3月27日には、当園で初の双子が誕生しました。他園でもあまり例がないようです。
 父親はアポロ、母親はルナ。これまでにワッキー、アース、コスモと産んで、4度目の出産です。
 最初から公開しており、母親が手を添えて抱っこする様子から、やがて背中におんぶし、今は、母親が飛び回ってもしっかりしがみついている姿まで見ていただいています。兄のコスモが双子をなめて毛繕いをする時もありました。
 ひとり遊びを始める生後3か月くらいで性別がわかる予定です。 今後も、授乳の姿や、手を広げて岩の上で日光浴をしながら、のんびりしている姿など、家族団らんの様子を楽しんでください。
 8月には、双子の愛称を募集予定です。
 別室に、アースとケイのペアもいますので、アポロとルナの孫もと期待しています。

★緑の回廊に「ふくちゃんの森」
 同園にいる日本唯一のボルネオゾウ「ふくちゃん」の故郷マレーシアでは、アブラヤシの森林伐採が進んでいる。
 同園では昨秋、ゾウのえさやり体験の缶バッチ募金で、野生生物の保護区と保護区を結ぶ「ボルネオ緑の回廊」対象地に、「ふくちゃんの森」2・5㌶(約250万円)を確保した。専用の自動販売機売上げからも5%を寄付する。現地を訪れた佐藤隆司園長は「野生に暮らす本当の姿や、園の動物たちの故郷の現状も知ってほしい」と話している。

★動物園の繁殖に期待
 国内の動物の繁殖は、日本動物園水族館協会で、数を調整し進められている。繁殖が急がれるものと制限するものを確認し、個体を貸出す(ブリーディングローン)などして全体で取り組む。アムールヒョウの双子もやがて他園へ嫁ぐ。
 同園で今、特に繁殖が期待されるものに、同居中のアミメキリンや、ペアが決まっているハートマンヤマシマウマ、アムールトラ等がいる。