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WEB in 1面記事

特集・読み物


2014.5.9

わが町自慢 山野町

 350世帯746人が暮らす市内最北の町・山野町。その北部は山野峡県立自然公園(龍頭峡と猿鳴峡)が占めている。
 山野の魅力あふれるスポットや人、活動を取材・撮影してきた。

 

自然に抱かれる町で生活を工夫
山野公民館長/山野学区まちづくり推進委員長 井上吉弘さん
 山野峡県立自然公園を有する山野町は、自然がいっぱいです。町内のおおよそ4分の1ぐらいが公園に含まれているようなイメージではないでしょうか。新緑、ホタル、夏のキャンプ、川遊び、野鳥の声、紅葉、四季折々の良さがあります。
 しかし、生活面では買物する場所や、交通手段が少ないところです。そこで、JA女性部のボランティアにより町内唯一のお店「キラリやまの」がつくられました。お漬け物が美味しいですよ。また、交通手段を確保するため、市のバックアップを受け買物支援やお出かけ支援の取組みもしています。
 「やまの里山クラブ」では、休耕田や耕作放棄地を利用して野菜やそば、小麦粉などを作っており、山野の味を発信しています。
 農家の古民具を展示する旧村役場の山野民俗資料館は、国の登録有形文化財に決定したばかり。 自然も文化も町民の工夫もいっぱいの町です。


自慢① 滝と渓谷のある町
 山野町の北部を占める山野峡県立自然公園は、指定区域311㌶(昭和42年指定)。龍頭峡と猿鳴峡を含んでいる。見事なV字谷を形成するこの地域は、渓流のせせらぎの奥に、龍頭の滝や四段の滝といった天然の景勝地を秘める。
 先月29日の山野峡・山開き式で水田正希町内会連合会長は「山野にいると自然の恵みを忘れがちになるが、大変良い季節になった。多くの人に県立自然公園の森林浴を楽しんでほしい」と呼びかけた。
 山野町の歴史は古く、岩屋権現のように「延喜式神名帳」にも記載された古社があり、鎌倉時代には戸屋ヶ丸城、1334年前後に田原城等の城が築かれ、1866年から藩校誠之館分校もあった。
 近年では、1955年(昭和30年) 、深安郡加茂村・広瀬村・山野村が統合して深安郡加茂町山野となり、75年、 福山市加茂町山野に、76年に町として独立し、現在の福山市山野町となった。
※山野峡キャンプ場の常設テント貸出など、問合せは市観光課☎084-928-1043。

 

自慢② 小中学生が会社経営
 山野中学校(柳井晃司校長/生徒6人)では代々、自分たちで漉いた和紙による卒業証書が手渡される。
 生徒自らが桜に似た雁皮を採取し、皮むき、煮沸・晒し、叩きほぐしてミキサーがけ、和紙漉き、プレスの各工程をこなして、卒業証書を手に入れる。その歴史は、今春でちょうど30年を数えた。
 そんな手漉きの伝統校ならではの会社が、一昨年設立された。生徒による模擬株式会社「やまのアクティベーション」(☎084-974-2012)だ。
 株主を募って資金を運用し、社長も役員も生徒。株主総会で収支報告もする。イベント等で販売する主力商品は、手漉き和紙のハガキ「良ノ紙」や山野草写真の栞(全30種)。これにオリジナル切手と、毎年ばら祭で折りばらインストラクターとして活躍する縁から折ばらを添えた「和緑」セットも人気。ポストカードや絵手紙、フェルトの手作りマスコット「木吉くん」もある。


 会社の実力は昨年京都で開かれた「第13回バーチャル・カンパニートレードフェア」で異能工房賞を受賞、高く評価されている。中学生の株式会社は県内2つあったが、先輩格の尾道・原田中が今年3月で閉校している。
 先月16日は、3年の藤本絵里架社長(15歳)はじめ、全員が今年度新役員の辞令交付を受けた。(画像①)
 藤本社長は「昨年は賞をもらうなど実績を積んだ。今年も山野の良さを広め、アクティベーションの名前通り、山野を活性化したい」と語った。3年生は池田芹奈さんが副社長兼アイデア部長、生徒会長の瀬良太耀君はセールス生産部長になった。2年生はファイナンス部長に廣瀬乃海さん、監査に浅井秋子さんと藤本吏君。


 さらに今年、初の支店が誕生。山野小学校全児童4人が〝入社〟し、西一政君(6年)が「支店長として全力を尽くします」と挨拶した。(画像②)
 次の卒業証書と各種商品作りのため、山から桜に似た雁皮を採取し、和紙の材料となる皮をむいた。作業は小刀の使い方も手慣れたもので、先月中すでに、1年分の量を確保している。(画像③)
 先月25日、2・3年生合同で修学旅行に行った銀座の広島ブランドショップTAU(タウ)で、6人が初の出張販売を経験。30分で完売する商品もあった。買い物客にチラシを配布して山野と福山をピーアール、折ばらもプレゼントした。(画像④)
 都心への〝出張〟を通じて藤本社長は「意気込んで行ったが、実際には大きな声を出せない。立ち止まって貰うための声掛けが難しいなど課題が見つかった。今後の販売にいかしたい」と語った。
 山野小・中学校あわせて10人。昨年度から校長を兼任する柳井校長は「10人だからこそ全員が全てに関わってできる強みがある。力をあわせて少さな学校の大きな物語をつくりたい」と語っている。


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