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魅惑の映画音楽を楽しもう

魅惑の映画音楽を楽しもう
今月のこの映画、この曲 第32章
by Garbo -ガルボ- 2012.10.31

〜貧しかった頃の昭和、邦画の名作〜
曲名/『生きる』より「ゴンドラの唄」

 朝晩、冷え込んで来ましたね。深まる秋の夜長に名画をお楽しみください。『生きる』は日本の誇る大監督、黒沢明の1952年の白黒映画です。終戦後まだ7年という時期で、貧しい日本の様子が随所に見られます。主人公は市役所に長年勤めている市民課長の渡辺勘治(志村喬)毎日届けられる陳情書等の書類に黙々と印鑑を押すだけの仕事です。胃の痛みのために病院で検査を受けたところ、医者には「軽い胃潰瘍ですな」と言われるものの、余命が少ないことを悟ります。意気消沈して息子夫婦と同居の我が家に帰りますが、男手ひとつで大切に育てた息子も冷淡で、相談も出来ません。絶望した勘治は貯金をすべて下ろして無断欠勤、夜の繁華街をさまよううち、作家と名乗る男と意気投合し、一緒に夜の街で遊びます。ダンスホール、ストリップ、お堅い人生を歩んできた彼は思い切り羽目を外して騒ぎます。バーではピアニストに「ゴンドラの唄」をリクエストして歌います。目に一杯涙を浮かべて・・・
 市民課には子供達が安全に遊べる公園を造って欲しいと陳情に来ますが、お役所仕事で窓口を次々とたらいまわしさせる有様です。職員は皆事なかれ主義で、無駄に毎日を過ごしていました。そんな中で若い女性職員小田切とよ(小田切みき)は市民課の職員皆にあだ名をつけたりしていましたが(渡辺勘治のあだ名はミイラ)無駄に人生を過ごすのに嫌気がさして「退職するから課長さんのはんこをください」と勘治を尋ねてきます。とよは破れた靴下を履いていました。勘治はとよに新しいのを買って与えます。生命力に溢れ天真爛漫な彼女と何度か食事をするうち、残り少ない人生を有意義に生きる希望を見出します。大急ぎで役所に復帰すると陳情書の山から公園建設の書類を見つけ、着手に乗り出します。議員や地上げ屋のヤクザの妨害にも屈することなく「わしには時間がない」と走り回ります。そしてついに・・・・・・
 渡辺勘治は亡くなりました。お通夜の席には役所の職員が次々現れ、公園建設を反対していた議員も来ます。太鼓もちの職員達は、公園建設は議員さんのお手柄だとゴマすりを言いますが、陳情した住民達が駆けつけて、遺影に泣き崩れる姿を見て黙ってしまいます。巡査もやってきて「公園のブランコで、雪の中楽しそうに歌っておられました。」と最後の様子を語ります。渡辺勘治は最後に大仕事を成し遂げて、満足して亡くなったことがわかります。彼はミイラでは無く、立派に人生を生きぬいたのでした。感化された職員たちは、「これからは、自分たちが渡辺さんの遺志を継ぐぞ」と張り切りますが、すぐに事なかれ主義のお役所仕事に戻っているのが辛らつなシーンです。
 彼が最後にブランコで歌うのが1915年の中山晋平作曲の「ゴンドラの唄」です。~命短し、恋せよ乙女~とても美しい歌ですね。志村喬さんは非常に美声で歌の上手い俳優さんですが、大病を患う役にあわせて、わざと力のない、リズムや音程の外れた歌い方をしていました。とてつもない存在感を持つ素晴らしい名優です。


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ブログを書いた人
Garbo(ガルボ)
 Viola(ヴィオラ)とPiano(ピアノ)のデュオ。2005年より「魅惑の映画音楽」シリーズのコンサートを企画、開催中。気軽に映画音楽に親しんで頂きたいとの思いから低料金の入場料でコンサートを行っている。  映画の話はキネマ旬報社「映画検定」2級の長沼靖子が担当。映画検定2級は映画監督や映画の専門職でも保持者は少ない難関の検定。長年培ってきた映画に対する知識を総動員し、書物でも本格的に調べているトークは定評がある。
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